キャンプ場を探していると、意外と知られていない穴場が東京にあります。伊豆大島や新島に代表される東京の離島「伊豆諸島」は、無料や格安で泊まれるキャンプ場の宝庫なんです。
海のすぐそばにテントを張り、街明かりのない夜空で満天の星を眺める。しかも竹芝から夜行フェリーで、寝ている間に着いてしまいます。関東発のキャンプとしては、かなり贅沢な部類です。
ただし、島ごとにキャンプ場のルールがまったく違います。無料で予約不要の島もあれば、事前予約が必須の島、そもそもキャンプ自体が禁止の島も。この記事で、島別にわかりやすく整理します。
伊豆諸島がキャンプの穴場である理由

伊豆諸島のキャンプ場は、その多くが自治体の運営で、無料または数百円という驚きの安さです。観光地化されすぎておらず、海と星空をひとりじめできる島も少なくありません。
伊豆諸島キャンプの魅力
・無料〜格安の公営キャンプ場が多い
・海のそばで、街明かりのない満点の星空
・東京都なので、都民は気分的にも身近
・夜行フェリーなら移動しながら1泊分を節約
関東からの行き方や各島の特徴は、島旅の記事にまとめています。あわせて読むと、旅の全体像がつかめます。
【重要】利用前に必ず最新情報の確認を
島のキャンプ場は、料金・開設期間・予約方法が年度で変わります。台風被害や工事で一時閉鎖されることもあります。行く前に、必ず各島の役場・観光協会の最新情報を確認してください。
伊豆諸島のキャンプ場【一覧】
まずは全体像から。キャンプできる島と、料金・予約の要否をまとめました。詳しい設備は、このあと島ごとに紹介します。
| 島 | 料金の目安 | 予約 |
|---|---|---|
| 伊豆大島(トウシキ) | 無料 | 要予約(管理人なし) |
| 新島(羽伏浦) | 無料 | 不要 |
| 式根島(釜の下・大浦) | 無料 | 不要(受付あり) |
| 神津島(多幸湾) | 大人400円ほど | 要予約 |
| 三宅島(大久保浜) | 協力金1,000円ほど | 要予約(なっぷ) |
| 八丈島(底土) | 無料 | 要届出 |
| 青ヶ島(村営) | 要問合せ | 要予約 |
※金額・予約方法は変わることがあります。利島・御蔵島はキャンプ・野宿が禁止です(後述)。
島別・キャンプできる島ガイド
伊豆大島|東京から一番近い、火山の島
伊豆諸島でいちばん行きやすい島です。無料で泊まれるのが島南端の「トウシキキャンプ場」。管理人はいませんが、かまど・洗い場・トイレ(冷水シャワー付き)がそろい、好きな時間に利用できます。予約が必要なので事前に確認しましょう。
設備の整った有料施設なら「海のふるさと村」。デッキテントやロッジ、夏はプールもあり、キャンプ初心者やファミリーでも安心です。三原山や裏砂漠と組み合わせれば、島ならではの景色が楽しめます。
新島|無料・予約不要、直火もできる自由な島
島キャンプの入門にいちばんおすすめなのが新島です。都立の「羽伏浦野営場」は無料で、しかも予約不要。通年で開いていて、当日に受付をすればすぐ泊まれる手軽さが魅力です。
トイレ棟や冷水シャワー、炊事場に加えて、サイト内に野外炉が30基ほど点在しています。この炉を使えば直火で調理や焚き火ができるので、コンロを持っていかなくても大丈夫。すぐそばには美しい羽伏浦海岸が広がります。
新島・羽伏浦野営場のポイント
無料・予約不要・通年。野外炉で直火OK。利用当日に近くのクラブハウスでキャンプ届を出すだけ。まずはここから島キャンプデビューがおすすめです。
式根島|秘湯と海に囲まれた、こぢんまり島
歩いて回れる小さな島に、海中温泉と透明な入り江が詰まった式根島。「釜の下キャンプ場」「大浦キャンプ場」の2つがあり、どちらも無料です。焼き場や水道が整い、海水浴や温泉めぐりの拠点にぴったりです。
ただし、近年キャンプ場が閉鎖されていた時期があります。開設期間も季節でかぎられるため、行く前に新島村役場式根島支所(04992-7-0004)へ必ず確認してください。
神津島|星空日本一クラス、設備も充実
星空の美しさで知られる神津島。キャンプができるのは「都立多幸湾公園ファミリーキャンプ場」で、それ以外の場所での野宿は禁止されています。3日前までの予約が必要で、料金は大人400円ほどと格安です。
スタッフが24時間常駐し、温水シャワーや電子レンジ、洗濯機まで使える充実ぶり。周りに集落がなく、夜は降るような星空が広がります。天上山のハイキングと組み合わせるのが定番です。
三宅島|火山と海、島唯一の浜辺キャンプ場
三宅島で泊まれるのは「大久保浜キャンプ場」。黒い砂浜に面した島唯一のキャンプ場です。利用期間は春から秋(おおむね4月中旬〜11月末)で、予約はキャンプ場予約サイトのなっぷからのみ受け付けています。
料金は島の美化協力金として1,000円ほど。ウォシュレット付きトイレや、24時間使える温水シャワー、炊事場まで無料でそろっていて、想像以上に快適です。バードウォッチングやダイビングの拠点にもなります。
八丈島|港も空港も近い、南国リゾートキャンプ
亜熱帯の八丈島で人気なのが「底土野営場」。無料で、港から徒歩数分・空港からも車ですぐという抜群の立地です。利用には八丈島観光協会(04996-2-1377)への届出が必要です。
温水シャワーや炊事場、東屋がそろい、海水浴場にも隣接。飛行機なら羽田から1時間ほどで着くので、フェリーが苦手な人でも気軽に南の島キャンプが楽しめます。
青ヶ島|上級者向け、日本一秘境の村営キャンプ
二重カルデラで知られる秘境・青ヶ島にも村営のキャンプ場があります。ただし野宿や車中泊は禁止で、来島前に必ず宿かキャンプ場の予約が必要です。船が就航しにくく、たどり着くこと自体が難しい、島旅上級者向けの島です。
キャンプ・野宿ができない島もある
伊豆諸島だからといって、どこでもテントを張れるわけではありません。次の島は条例などでキャンプ・野宿が禁止されているので、宿を予約して訪れましょう。知らずに行くとトラブルになります。
- 利島:条例でキャンプ・野宿が禁止(違反で過料の場合も)。宿泊は民宿のみ
- 御蔵島:野宿禁止。民宿・村営バンガローのみで、宿の予約がないと上陸できない
- 神津島・青ヶ島:指定のキャンプ場以外での野宿は禁止
島キャンプの持ち物と注意点
島キャンプは、街のキャンプ場とは勝手が違います。いちばんの違いは、道具や食料を現地でそろえにくいこと。忘れ物をしても近くにお店があるとはかぎらないので、準備は入念にしましょう。
- 道具はフェリーで運ぶ。軽量・コンパクトなテントや装備が有利
- 食料・水・燃料は多めに持参。島の商店は品ぞろえや営業時間がかぎられる
- ゴミは必ず持ち帰る。島のルールを守るのがキャンパーのマナー
- 直火は指定の炉・かまどのある場所で。地面での直火は基本NG
- 船は海が荒れると欠航する。日程には必ず余裕を持たせる
とくに移動が多い島キャンプでは、軽くてコンパクトな装備が重宝します。フェリーや徒歩・レンタルバイクでの移動を考えると、大きすぎるギアは持て余しがちです。
道具選びの基本は、キャンプ道具の選び方ガイドにまとめています。はじめての人はあわせてどうぞ。
予約と行き方の基本
キャンプ場の予約や受付は、島によって窓口が違います。役場や観光協会に電話、または予約サイト経由が基本です。無料の島でも当日の受付や届出が必要なことが多いので、事前に方法を確認しておきましょう。
島への行き方は、竹芝発の東海汽船(夜行の大型客船・昼の高速ジェット船)か、調布・羽田からの飛行機です。夜行フェリーの乗り方は、島旅の記事で詳しく紹介しています。
よくある質問
伊豆諸島のキャンプ場はなぜ無料なの?
多くが自治体の運営で、島を訪れてもらうために無料や格安で開放しているためです。ただし維持は地元の方々に支えられているので、ゴミの持ち帰りなどルールを守って利用しましょう。
初心者でも島キャンプはできますか?
できます。まずは無料・予約不要で設備の整った新島の羽伏浦野営場や、有料で管理の行き届いた伊豆大島の海のふるさと村がおすすめです。慣れてきたら、ほかの島に足を延ばしてみてください。
テントや道具はレンタルできますか?
島によっては有料施設でレンタルがある場合もありますが、基本は持参と考えたほうが安心です。品ぞろえは限られるので、テント・寝袋・調理器具は自分で用意して持ち込みましょう。
直火や焚き火はできますか?
新島の野外炉のように、直火ができる炉やかまどを備えた場所もあります。ただし地面での直火は基本的に禁止です。焚き火をしたい場合は、指定の設備がある場所か、焚き火台の使用可否を事前に確認してください。
フェリーにキャンプ道具を持ち込めますか?
持ち込めます。大型客船なら手荷物として運べます。ただし移動は徒歩やレンタルバイクが中心になるので、軽量・コンパクトにまとめておくと現地で楽です。
まとめ
伊豆諸島は、東京都でありながら無料〜格安でキャンプができる、知る人ぞ知る穴場です。海と星空を独り占めできる島時間は、いつものキャンプとはまったく違う特別な体験になります。
まずは無料・予約不要の新島あたりから。島ごとにルールが違うので、料金や予約、開設期間だけは事前にしっかり確認して、忘れられない島キャンプに出かけてください。
各島の公式情報(キャンプ場の最新情報はこちら)
キャンプ場の開設状況・料金・予約方法は変わることがあります。行く前に、船と各島の公式情報で必ず最新を確認してください。





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