愛車を船に積んで、朝、苫小牧の港に降り立つ。そこから広い北海道を、キャンプをしながら気ままに走る。ライダーやキャンパーにとって、これは一度は叶えたい憧れの旅です。
本州から北海道までバイクや車で自走するのは大変ですが、夜行フェリーを使えば、寝ている間に愛車ごと運んでくれます。上陸したときには体力も温存できていて、初日から走り出せます。
この記事では、愛車を載せるフェリーの選び方や料金の考え方、北海道ならではのキャンプ事情、そしてヒグマ対策まで、北海道キャンプツーリングの基本をまとめます。
フェリー×キャンプツーリングが最高な理由

北海道は、ライダーやキャンパーにとって「聖地」と呼ばれる場所です。まっすぐ続く道、広い空、そして各地に点在する格安のキャンプ場。走ることと泊まることが、そのまま旅になります。
フェリーで愛車を運ぶメリット
・寝ている間に移動でき、上陸初日から走れる
・自走の疲れや長距離の消耗がない
・無料・格安のキャンプ場やライダーハウスが豊富
・広い道と大自然を、自分のペースで巡れる
とくにキャンプと組み合わせると、宿代を抑えながら何日も旅を続けられます。北海道はそれを支える環境が本当に整っているので、キャンプツーリングの相性は抜群です。
北海道へ愛車を載せるフェリーと料金の考え方
本州から北海道へ車やバイクを運べるフェリーは、各地の港から出ています。住んでいる地域に近い港を選ぶのが基本です。
| 乗り場 | 行き先 | 所要の目安 |
|---|---|---|
| 大洗(茨城) | 苫小牧 | 約18時間 |
| 八戸(青森) | 苫小牧 | 約8時間 |
| 仙台 | 苫小牧 | 約15時間 |
| 名古屋(仙台経由) | 苫小牧 | 約40時間 |
| 新潟・敦賀・舞鶴 | 小樽・苫小牧 | 約16〜21時間 |
関東からなら茨城・大洗発が定番です。夜に出て翌昼には北海道。乗り場や船内の詳しい情報は、夜行フェリーのまとめ記事で紹介しています。
バイク・車の料金はどう決まる?
フェリーの運賃は、人の分の「旅客運賃」と、乗り物の分の「車両運賃」を合わせた金額です。バイクは排気量で区分が分かれ、排気量が大きいほど車両運賃も高くなります。
目安として、大洗〜苫小牧を250ccのバイクと客室で利用すると、片道でおよそ3万円前後になることがあります。車の場合は車両運賃に加えて、同乗する人数分の旅客運賃がかかります。
料金で押さえておきたいこと
・料金は季節・客室・排気量で変わる。最新は各社の運賃表で確認を
・早割やキャンペーンで安くなることがある
・400ccを超える大型バイクは、積み下ろしを自分で行う船が多い
北海道のキャンプ事情|ライダーの聖地
北海道キャンプツーリングの醍醐味は、なんといっても泊まる場所の豊富さと安さです。ここが本州とは大きく違うところです。
ライダーハウス
ライダーハウスは、もともと北海道で生まれた宿泊文化です。1980年代のバイクブームのころ、農家の納屋や空き家を旅人に貸したのが始まりとされ、今も無料〜500円ほどで泊まれる場所が各地にあります。
雑魚寝が基本の簡素な施設ですが、旅の途中で出会ったライダー同士が語り合う、独特のあたたかさがあります。雨の日や、テントを張りたくない日の強い味方です。
無料・格安のキャンプ場
北海道には、無料や数百円で泊まれるキャンプ場が数多くあります。網走湖畔の呼人浦キャンプ場のように市街地から近い場所や、津別峠のように満天の星空を望む絶景の場所まで、選択肢は豊富です。
どこも設備やルールが異なり、直火の可否やゴミの扱い、予約の要否もさまざまです。行く前に各施設の最新情報を確認して、マナーを守って利用しましょう。
雨の日や、たまにはゆっくり体を休めたい日は、宿に泊まるのもおすすめです。ツーリングの中日に一泊はさむと、疲れをためずに旅を続けられます。
持ち物と装備のポイント
限られた積載で何日も旅をするので、道具は軽量・コンパクトが基本です。とくに気をつけたいのが、夏でも北海道の朝晩は冷え込むこと。防寒を甘く見ると、夜に眠れず体力を削られます。
- 寝袋は夏でも少し暖かめを。朝晩の冷え込みに備える
- 積載は防水バッグやネットでしっかり固定。急な雨にも対応
- レインウェアは必携。北海道は天気が変わりやすい
- 給油は早めに。地方では給油所の間隔が長く、夜間や日曜は閉まることも
- 熊鈴やモバイルバッテリーなど、安全と電源の備えも
寝袋の温度表記の見方は、別記事でくわしく解説しています。夏でも失敗しない選び方の参考にどうぞ。
ヒグマ対策は必ず押さえる
北海道でキャンプをするなら、ヒグマ対策は欠かせません。むやみに怖がる必要はありませんが、正しい知識と準備があるかどうかで、安全性は大きく変わります。
【重要】ヒグマ対策の基本
・食料やゴミをテント内・周囲に置かない。においを残さない
・テント内で調理しない。残飯は必ず持ち帰る
・熊鈴やラジオ、話し声で「人がいる」と知らせる
・出没情報は北海道庁や各自治体の最新情報を確認する
ヒグマは4月から11月に活動し、とくに冬眠明けの春(4〜5月)と、食いだめをする秋(9〜10月)に活発になります。相対的には夏(6〜8月)が遭遇リスクは低めで、キャンプツーリングのベストシーズンとも重なります。
ヒグマの最新の出没情報や対策は、北海道庁のヒグマ対策のページで確認できます。出発前と現地で、狙うエリアの情報をチェックしておきましょう。
ベストシーズンとモデルプラン
北海道キャンプツーリングの適期は、雪の心配がなく気候も安定する6月から8月です。9月も走れますが、朝晩の冷え込みとヒグマの活動期が重なるので、防寒と対策を万全にしましょう。
プランの一例としては、大洗を夜に発ち、翌昼に苫小牧へ上陸。そこから道央や道東を数日かけて巡り、キャンプ場やライダーハウスに泊まりながら周遊するのが王道です。無理のない距離で、余白を持った計画にすると、北海道らしいのんびりした旅になります。
よくある質問
バイクをフェリーに載せるといくらかかりますか?
排気量・客室・時期で変わりますが、大洗〜苫小牧を250ccと客室で利用する場合、片道でおよそ3万円前後が目安です。早割やキャンペーンで安くなることもあるので、最新は各社の運賃表で確認しましょう。
予約はいつすればいいですか?
夏の繁忙期は車・バイク枠が早く埋まるので、日程が決まったらできるだけ早めの予約がおすすめです。とくにお盆や連休は競争率が高くなります。
初心者でも北海道キャンプツーリングはできますか?
できます。まずは無理のない距離で、設備の整ったキャンプ場やライダーハウスを使う計画にすると安心です。防寒とヒグマ対策、雨対策を押さえておけば、初めてでも十分楽しめます。
レンタルバイクやレンタカーでも楽しめますか?
楽しめます。フェリーに愛車を載せずに、現地でレンタルする方法もあります。荷物を送っておけば身軽に行けるので、遠方の人や時間が取れない人にはこの方法も現実的です。
何泊くらい必要ですか?
北海道は広いので、フェリーの往復を含めて最低でも4〜5泊はほしいところです。道東までしっかり巡るなら1週間以上あると、余裕を持って楽しめます。
まとめ
愛車を夜行フェリーに積んで渡る北海道キャンプツーリングは、走る楽しさと泊まる楽しさが一度に味わえる、贅沢な旅です。無料・格安のキャンプ場やライダーハウスが、それを気軽に支えてくれます。
フェリーの予約と料金の確認、夏でも忘れない防寒、そしてヒグマ対策。この3つを押さえたら、あとは広い大地へ走り出すだけです。最高の夏を、北の道で過ごしてください。





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