アジングは、1g前後の小さなおもり付きの針(ジグヘッド)に、柔らかい疑似餌(ワーム)を付けてアジを狙う釣りです。エサを使わないので手が汚れず、夜の堤防で気軽に始められるのが人気の理由です。
ただ、道具の数字や専門用語が多くて、最初は何を買ってどう投げればいいのか迷いますよね。
この記事では、メーカーの公式情報をもとに、最初にそろえる道具、ラインとリーダーの組み合わせ、釣り場の選び方、基本の釣り方、アタリが来たときの合わせ方、釣れないときの直し方まで、順番どおりにまとめました。
まず結論:道具はアジング用ロッド・小型リール・細いライン・1g前後のジグヘッドとワームで始められます。釣り方は、夜の常夜灯まわりで、沈める秒数を数えながらゆっくりただ巻き。小さく「コツッ」と来ても合わせず、重みが乗るまで巻き続けるのがコツです。
アジングってどんな釣り?
アジを、ジグヘッドとワームの組み合わせ(ジグヘッド単体、略して「ジグ単」)で狙うルアー釣りです。サビキ釣りのように群れが寄ってくるのを待つのではなく、自分で投げて、深さを探して、1匹ずつ掛けていくゲーム性があります。
アジは、湾内を回遊しながらプランクトンやアミ(小さなエビの仲間)を探していて、警戒心が強く、暗くなるほど活発に動くとされています(ダイワの入門ガイド)。
だからアジングは夜の釣り(ナイトゲーム)が中心。常夜灯の光が当たる所と暗い所の境目に、アジがついていることが多いです。
神奈川県の資料によると、関東の海には、遠くから回遊してくるアジと、湾に居着いているアジの両方がいます。季節によって釣れる場所やサイズが変わるのはこのためです(神奈川県「マアジ」)。
最初にそろえる道具
アジングは1g前後のとても軽いルアーを投げるので、専用の軽い道具が必要です。最初にそろえるものを表にしました。
| 道具 | 目安 | 選ぶポイント |
|---|---|---|
| ロッド(竿) | アジング用 6フィート前後 | 「ルアー重量」が0.2〜3g前後のものだと、1g前後のジグ単が投げやすい |
| リール | 小型スピニング 1000〜2000番 | 軽いものを。メーカーのアジング用リールもこの番手 |
| ライン(道糸) | エステル0.3号前後 など | 感度が高く人気。PEやフロロでもOK(下で解説) |
| リーダー | フロロカーボン 0.8号前後を50cmほど | エステルやPEの先に結ぶ |
| ジグヘッド | 1g前後を中心に、軽いもの・重いもの | 最初は3種類くらいあると調整しやすい |
| ワーム | 2インチ前後 | まずは2〜3色 |
ほかに、夜釣りで手元と足元を照らすヘッドライト、ライフジャケット、釣ったアジを入れるクーラーボックス、針を外すプライヤー、タオルがあると安心です。
ロッドの選び方
ロッドは、長さと「適合ルアー重量」を見ます。
たとえばメジャークラフトの「ソルパラ アジングゲーム」では、SPAJ-S622L(6フィート2インチ、ルアー0.2〜3g、税込12,210円)を「アジングロッドの定番的なモデル」とし、1g前後のジグ単で堤防や漁港を釣るのに向くと紹介しています。
短めの竿は手元で操作しやすく、長めの竿は遠くへ投げやすいのが特徴です。最初の1本なら6フィート前後が扱いやすいでしょう。もう少し予算をかけるなら、ダイワの「月下美人 AJING」のような専用モデル(税込18,150〜20,900円)もあります。
ラインとリーダーの組み合わせ
アジングのラインは、おもに3種類あります。初心者がいちばん迷うところなので、違いを整理しました。
| ライン | 特徴 | リーダー |
|---|---|---|
| エステル(0.2〜0.5号) | 伸びが少なく感度が高い。アジングで人気。ただし急な力で切れやすい | 必要。フロロ0.8号前後を50cmほど |
| PE(0.2〜0.4号前後) | 細くて強く、遠くへ投げやすい。風に流されやすい | 必要。フロロ0.6〜0.8号前後 |
| フロロカーボン(直結) | 扱いやすく、トラブルが少ない。感度はエステルに劣る | 不要。ジグヘッドに直接結ぶ |
ダイワの入門ガイドでも、フロロカーボンラインならルアーに直結でOKとしています。結び目を作るのが不安な人は、まずフロロ直結から始めると手軽です。
エステルやPEを使う場合は、先にフロロカーボンのリーダーを結びます。
ダイワの「月下美人ワンタッチリーダー」のように、エステル・PE0.3〜0.6号向けに0.8号のリーダー(長さ50cm)が付いた簡単に結べる商品もあるので、結び方に自信がなければこうしたものを使うのも手です。
ジグヘッドの重さとワームの選び方
ジグヘッドの重さは、釣りやすさに直結します。基本は1g前後。そこから状況に合わせて変えていきます。
| 重さ | 向いている状況 | ひとこと |
|---|---|---|
| 軽め(0.5〜0.8g前後) | 浅い所、アジが沈んでくるルアーを見ている時 | ゆっくり沈むので食わせやすい。風があると投げにくい |
| 基本(1g前後) | 常夜灯の堤防・漁港全般 | まずはこれで深さを探す |
| 重め(1.5〜3g前後) | 風がある、潮が速い、深い所や遠くを狙う時 | 底まで早く届き、遠くへ投げやすい |
ワームは2インチ前後の細長いものが定番です。色はいろいろありますが、「これが絶対」というものはありません。まずは透明っぽい色と、目立つ色の2〜3色を用意して、反応を見ながら替えていきましょう。
釣り場の選び方(関東)
アジングの定番は、常夜灯のある漁港や堤防、港の護岸です。光が当たる明るい所と暗い所の境目、潮の流れがある所を狙います。
気をつけたいのが、どこでもルアー釣りができるわけではないこと。たとえば横浜の磯子海づり施設はルアー釣りが禁止、本牧海づり施設も渡り桟橋ではルアー釣りが禁止で、混雑時もルアー釣りはできません(ダイワ フィッシングマップ)。
海釣り施設で試すなら、事前に公式サイトでルアーの可否と営業時間を確認しましょう(関東の海釣り公園まとめ)。
また、港の岸壁はフェンスやゲートで関係者以外の立ち入りが制限されている所があります。漁港では漁船や作業の邪魔にならない場所を選び、「釣り禁止」「立入禁止」の看板がある場所には入らないこと。ここを守らないと、釣り場そのものが閉鎖されてしまいます。
いつ行く?時期と時間帯
時間帯は、夕方の薄暗くなるころ(夕まずめ)から夜がメイン。朝の明るくなるころ(朝まずめ)もチャンスです。昼でも釣れないわけではなく、ダイワの入門ガイドでは、日中は日陰(影)を狙うとよいとしています。
時期は、関東では夏から秋が始めやすいシーズンです。夏は小さな豆アジが中心で数が釣れやすく、秋になるとサイズが上がってきます。月ごとの釣りものは関東 6月の釣りや関東 10月の釣りなどの月別記事も参考にしてください。
冬は水温が下がって魚の動きが鈍り、難しくなります。冬に挑戦するなら冬は魚が釣れない?理由と冬でも釣れる魚を読んでから行くと作戦が立てやすいです。潮が動く時間を狙うなら、潮見表の見方もチェックしておきましょう。
基本の釣り方|沈めて、ゆっくり巻く
いよいよ実践です。ダイワの入門ガイドでは、メバルやアジはゆっくりのただ巻き(スローリトリーブ)が最も効果的としています。次の手順でやってみてください。
- 投げる:常夜灯の光と影の境目あたりへ、軽く投げる
- 糸ふけを取る:着水したら、たるんだ糸を軽く巻き取る
- 数えて沈める:「1、2、3…」と秒数を数えながら沈める。最初は底に着くまで数えて、その場所の深さをつかむ
- ゆっくり巻く:狙った深さまで沈めたら、水平に引くイメージでゆっくり巻く
- 深さを変える:反応がなければ、数える秒数を減らしたり増やしたりして、アジのいる深さを探す
- 当たった深さを覚える:一度釣れたら、同じ秒数で同じ所を集中的に狙う
慣れてきたら、竿先をちょんと上げて落とす「リフト&フォール」も試してみましょう。沈んでいく途中でアタリが出ることもあります。
アタリが来たら|すぐ合わせない
アジは、最初はルアーを「ツンツン」とついばむように噛んできます。ここで慌てて竿をあおると、針がすっぽ抜けてしまいます。
ダイワの入門ガイドがすすめているのは「向こうアワセ」。ツンツンを感じてもそのまま巻き続け、魚の重みが竿にしっかり乗ったら、竿を軽く起こして針を掛けます。
掛かったら|一定の速さで巻く
アジの口は柔らかく、強く引っぱったり、糸をゆるめたりすると外れやすい魚です。掛かったら、慌てず一定の速さで巻いて寄せましょう。足元まで来たら、もたつかずに抜き上げます。
釣れないときの見直し順
アジがいるはずなのに釣れないときは、だいたい「深さ」「重さ」「速さ」のどれかが合っていません。次の順番で1つずつ変えてみましょう。
- 深さを変える:沈める秒数を、たとえば5秒ずつ増やしたり減らしたりする
- 巻く速さを落とす:もっとゆっくり。少し止めて沈める間を入れるのも手
- ジグヘッドを軽くする:1g→0.8gなど一段軽く。逆に風や流れで底まで届かないなら重くする
- ワームの色や長さを替える:透明系と目立つ色を入れ替えてみる
- 場所を少し変える:同じ常夜灯でも、光と影の境目の別の位置や、潮の当たる角を探る
「ツンツン来るのに掛からない」ときは、合わせが早すぎることが多いです。重みが乗るまで巻き続けることを意識してみてください。もっと根本的な原因は魚が釣れない理由と見直し方にまとめています。
安全とマナー|夜の堤防は足元に注意
アジングは夜の釣りなので、昼より危険が増えます。海上保安庁は、釣りをするときの最低限必要な装備として次の4つを挙げています(第四管区海上保安本部の資料)。
- ライフジャケット
- 釣り場に合った履物(すべりにくい靴)
- 通信機器(防水パックに入れたスマホなど)
- 足元を照らすライト(夜間)
同じ資料では、釣り中の事故の多くが海への転落で、その多くがライフジャケットを着けていなかったと報告されています。ひとりで行くときは、行き先と帰る時間を家族に伝えておきましょう。堤防での注意点は堤防釣りの注意・安全ガイドで詳しく解説しています。
ゴミは必ず持ち帰り、車の止め方や話し声にも気をつけて。夜の漁港は、近くに住んでいる人や漁業者の生活の場でもあります。
よくある質問(Q&A)
ジグヘッドは何gを買えばいいですか?
まずは1g前後を中心に、少し軽いもの(0.6〜0.8g前後)と少し重いもの(1.5〜2g前後)をそろえると、深さや風に合わせて調整できます。ロッドの「ルアー重量」の範囲内で選びましょう。
リーダーは必ず必要ですか?
エステルやPEのラインを使うなら必要です。フロロカーボンのラインなら、ジグヘッドに直接結んでもOKです。結ぶのが不安な人は、フロロ直結から始めると簡単です。
サビキ釣りの道具でアジングはできますか?
サビキ用の竿は重いおもりを投げる前提で作られていることが多く、1g前後のジグヘッドはうまく投げられません。アジングを本格的にやるなら、専用のロッドを用意したほうが釣りやすく、アタリもわかりやすいです。
昼間でも釣れますか?
釣れないわけではありませんが、夜より難しくなります。昼に狙うなら、岸壁や船の影など、日陰になっている所を探ってみましょう。
釣ったアジはどう持ち帰ればいいですか?
小さなアジなら、海水と氷で作った潮氷に入れて冷やすだけでOKです。詳しくは釣った魚の持ち帰り方で解説しています。
まとめ
アジングは、アジング用ロッドと小型リール、細いライン、1g前後のジグヘッドとワームで始められます。夜の常夜灯まわりで、秒数を数えて沈め、ゆっくりただ巻き。
ツンツンでは合わせず、重みが乗ってから竿を立てる。釣れないときは、深さ→速さ→重さ→色→場所の順に見直します。
ライフジャケットとライトだけは忘れずに。まずは近くの常夜灯のある堤防で、最初の1匹を狙ってみてください。
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